2010年11月11日

多段串だったら追跡不可か

この一週間の間というもの、PCマニアは固唾を飲んで次の展開を見守っていたに違いない。同じ穴のムジナとして誰がどこでYouTubeに投稿したのかにはまるで関心が無いが、どうやって投稿したのか、その手段だけは是非とも知りたいものだと思っているのだ。

PCマニアの間ではYouTubeの親会社はGoogleであることは先刻承知、サーバは米国にあるために日本の警察当局がいくら頑張っても単独で強制捜査に踏み切り、資料を押収することが出来ないのは前知識として当然知っている。が、警察当局が捜査令状を持ってGoogleに協力を要請するならば、米国政府が愛国法の発動により拒否しない限りいくらGoogleとて拒むわけにはいかないだろう。

一般的にYouTubeに動画をアップする場合、ネットワークの流れを書くと

PC→(IPアドレス)→接続業者→(IPアドレス)→YouTube

になるが、IPアドレスを日本語に置きかえるとすれば住所と訳すのが分かりやすいだろう。つまりYouTubeの通信記録を調べれば、接続業者の住所が分かり、接続業者が調べればPCの住所が分かってしまうことになるのだ。従って通常の接続方法では、Googleが通信記録を警察に手渡した時点でアウト、芋づる式に接続業者が判明し容疑者が特定されてしまうことになる。では特定されないようにするためにはどうすればいいのか?

PC→接続業者→代理サーバ→YouTube

のように接続業者から直接YouTubeに接続するのではなく、その間にもうワンクッション、代理サーバを入れるのだ。この代理サーバは英語ではプロキシ、プロクシと呼ばれるために、PCマニアの間では串(くし)と表現されることが多い。そして単なるサーバではなく、海外のサーバを間に挟むことがより望ましい。というのも海外サーバであれば日本の捜査権が及ばず、正式な手順を踏まなければならないためにどうしても時間がかかる。しかも通信記録をきちんと保管していないケースも少なからずあるために、前述の芋づる式にたどっていくことが極めて困難になってしまうのだ。

そしてさらに安全性・匿名性を高めるのであれば、代理サーバ(串)を何台も数珠つなぎにすればいい。つまりPCマニアが言うところの多段串の完成だ。

PC→接続業者→代理サーバ→代理サーバ→代理サーバ→YouTube

そしてこの多段串に2010年3月19日21:12に投稿した『CA003対SH006』の記事で紹介されている、いわゆる"野良ポイント"~他人の無線LANアクセスポイントただ乗りを組み合わせれば完璧となるのだが、ことはそう単純に運ばない。自宅で利用している接続業者を利用しないで、他人の無線LAN借用、そして住所を特定されない代理サーバを連続で組み合わせれると以下の図式となる。

PC→他人無線LANただ乗り→代理サーバ→代理サーバ→代理サーバ→YouTube

YouTubeにアップされた動画6本全44分は見ていないので容量がどれだけあるのか知らないが、全44分もあるのであれば単純に考えても数百MB(メガバイト)。仮に1本あたり50MBとすると、野良ポイント経由の多段串では重すぎて、とてもとてもアップ出来る容量ではあるまい。しかも途中で断線、野良ポイント電源OFFとなったらもう大変な事態になる。出来るだけコトを素早く済ませるためにも、安定した通信回線が望ましいはず。

従って多段串を利用したのは間違いないだろうが、野放図状態の他人の無線LANアクセスポイントただ乗りの可能性はかなり低いのではないのか?というのがPCマニアの間の認識だった。となると身分証明書不要のネットカフェが理想的だが、このネットカフェ、行ったことが無いので詳しくは書けないが、どうやら至る所に防犯カメラが仕込んであり、マニアに言わせると防犯カメラをくぐり抜けて顔を撮影されないようにするのは結構厳しい場合があるらしい。

無線よりは安定している有線接続が可能であるネットカフェ。しかも身分証明書が不要であるのならばこれほど理想的な場所はないのだが、防犯カメラに一瞬の隙を突かれて撮影された日にはもう言い逃れは出来ない。ネットカフェ接続も推奨出来ないとなると、残るは自宅接続しかないことになるが、自宅接続の場合は機器を特定されないために作業終了後のPC廃棄が必須条件となってしまう。果たして一体どの方法でYouTubeにアップしたのだろう?そしてこの多段串活用を警察は突破出来るのだろうか?

門外不出の44分6本の映像をめぐってPCネットジャンキーと警察との知力比べが始まるのかもしれない・・・と期待していたら、昨晩衝撃的なニュースが入ってきた。まだ詳細が分からないが、新聞記事を読んだ限りでは市内のネットカフェから直接YouTubeに投稿したらしい。つまり冒頭で書いたようにGoogleが通信記録を警察に手渡した時点でほぼ通信場所が特定されてしまう、一番安易な方法だ。

個人的には多段串活用で頑張って欲しいなと思っていただけに、あまりにも実直な手段を取ったことに驚かざるを得ないのだが、このやり方を取ったということはもう最初から腹をくくっていたのだろう。傍若無人な船長が無罪放免で、憂国の士が厳重処罰などという偏った差配だけは御免こうむりたいものだと思っている。

参考サイト

無線LANただ乗り 組織的詐欺か
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2010022420201284/

追記

前記事で多くの方々から叱咤激励のコメをもらいました。心より感謝いたします。
posted by Lancer at 23:21| Comment(18) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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